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問い合わせが多い、クマのあれこれをお伝えしておきます。


最近ニュースなどでクマが町に降りてくる、人家に入ったなどなどのニュースが多いいようで、ご来場いただけるお客間より多く問い合わせをいただいていますので、事前に報告しておきます。

  一番多いクマ関係のお問い合わせは、「キャンプ場にクマは出ますか?」です。 これは本当に良く聞かれる質問なのですが、

  答えはノーです。  クマは近くの山に生息していることは事実です。しかし、わざわざクマの方から人の側によって来ることは考えられないのです。
 
これはクマの性質を考えると簡単にわかる事なのです。クマは基本的には臆病な性質を持っていて、鋭い嗅覚も有していることから、人間の匂いを10キロ先からわかるようなので、わざわざ人間の側に降りてくるという事は考えずらいのです。

ではなぜ、そのような性質のクマが里に下りたり、人家に入っていくという行為を行うかを考えてみると、答えは簡単で、そこまでしないと食べ物が無いのです。
食べないと死んでしまうので、嫌だけど里に下りて食料を探しているのです。

では、なぜ山の中に食料が無いかというと、これは地域ごとに違いも有りますが、針葉樹の山にはあまり食料となる木の実や植物、昆虫、果実などが出来ないのでそれが原因の一つとなっていることは間違いないのだと思います。
まして、その森が荒れ放題になっていれば尚更食べ物は有りませんので、人里に近づいていくのだと思います。

ではなぜ、針葉樹の山が日本では広がっているのかというと、これは戦後の日本では、高度経済成長に合わせて、木材の需要が高まることに合わせて、杉やヒノキを植林しまくって、人工の針葉樹の山を作ってきたからに違いありません。
日本は元々広葉樹の森だったのを経済発展のため、わざわざ人工の針葉樹の山を作ってきたのです。

まだ、百歩譲ってその作ってきた針葉樹の山を今使うのであれば今回のようなことは起きなかった可能性があるかもしれないのですが、今の現状は、日本の木を使うよりも外国から輸入した方が安いので、今はほぼ輸入に頼り、日本の針葉樹の山を活用することはほとんどなくなっています。
そして、人間が山に入らず光が入らない針葉樹の山は荒廃しきっている状態なので、クマなども食べ物が無く人里に下りてくるという始末になっているのです。

そもそもの日本の山は広葉樹の山が多くあり、動物なども安心して暮らせる場所が有ったところを人間都合で針葉樹の山にして、さらに世情に合わせて、使わなくなったから、放置し、山をさんざん荒らしまくってそのままにして、その山に暮らす動物たちが暮らせなくなって里に下りてきたら怖いから駆除しろっていう流れにも見えています。

確かに、里にクマが来たら怖いと思います。
私も山でクマを見かけると一瞬ビビります。

しかしながら、この本質的な問題をないがしろにして、物事を考えてしまうのは人間のおごりなのではないのかと思います。
そもそもが、人間が撒いた種が問題で、今の結果になっています。
これを駆除という形で終わらせるような結末になったら、その次駆除されるのは人間になるかもしれません。

この地球に生きている以上、法律よりも強い法則の中で生きていることは間違いが無いと感じています。
人間文明を考えてみると、自然と調和して生きてきた時代は何万年もの人類史が有るのに比べて、人間至上主義をやっている現代では、最大の長さを持つ日本でさえ、3000年足らずとなっている現在、これ以上の横暴を続ければ人間も簡単に駆除されることは想像しやすい事なのだと思います。

そんな意識を持ちながら、広葉樹の森の再生も行っていきたいと思います。

私のいる六合地域は、幸運にもまだ広葉樹の山が沢山残っていますので、ドングリの木から、子どんぐりの木を増やすことが簡単にできます。
少しづつでもよいので、山を元に戻せて行けたらと思っていますので、その思いに賛同してくれる人がいたら、一緒に行動していきたいと思いますので、エコビレッジ作りも野菜作り山の再生活動でもなんでも参加して頂けたら幸いです。

本日も有難うございました。